出会い系な日々
第14章 遊ばれる女 春菜・六甲
「あれ?おかしいなぁ…」
「迷ってるし~(笑)」
仕方なく車を止めて地図で場所を確認する
どうやら十国展望台の前をとっくに通り過ぎてしまったらしい
「うわ~、めっちゃ通り過ぎてるわ!」
「しっかりしてよ~」
「どこで見落としたんやろ?でもこんなんもドライブの醍醐味やん♪」
「それは違うやろ(笑)」
あらためて地図を見てると、目の前の交差点を左折した先に掬星台という展望台があった
「掬星台の1000万ドルの夜景」
そんな話を聞いた気がする
距離は十国展望台に戻るのとほぼ同じ
さらにその道へは車もほとんど入って行かず、しかも展望台で行き止まりだ
これはなかなか都合がよろしい
「よし、こっちの展望台行ってみよか?」
下心など微塵も出さず爽やかに言い放つ
「うん、大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫♪」
何が大丈夫なのか知らないが、俺は左へハンドルを切るとアクセルを踏み込んだ
この後、ゾッとする恐怖が待ってるとも知らずに