出会い系な日々
第15章 遊ばれる女 春奈・車淫
手を伸ばせば届くぐらい側に停まったワゴン
「ヤバっ!」
狭い場所だから一台停まってたら入って来ないだろうなんて甘かった
俺は運転席に移ってズボンを上げようとしたところで、チャック開けっぴろげのシャツはだけ状態
下手に動くとヤッてたのがバレると思いそのまま固まった
春奈を見るとすぐスカートを下ろして問題なし
戻るのが少し遅かったら助手席で重なり合ってたとこだ
もしガラの悪い輩だったらと思うとハラハラする
ガチャ、ガチャ、バタン、バタン
勢いよく飛び出てきたのは若い男女6人組
車から出た途端、こちらには目もくれずに前方へ走ってった
「キャー!」「キレイ!」「おぉー!」なんて騒いでる
とりあえずおかしな連中じゃなくてホッとした
「あぶな〜!もう少し遅かったらバレバレやったな」
「うんギリギリやったね」
春奈は余裕の表情
こういう時は女の方が肝が座ってるのかも知れない
さて、どうするか…
思いのほか時間を食った
このまま帰ろうかとも思ったけれど、春奈とは体だけの関係とは割り切れない何かがあった
プライベートな事にはあまり深入りしなかったものの、年齢からいって高校に行かずのフリーターなのは間違いない
何となく感じる家庭不和とつき合う男からの扱い、それら含めていつも強がってる彼女に漂う寂しさを俺は感じてた
そういうものに感情移入してしまうのが俺の悪い癖
だからこの日はデートっぽい事をして楽しませてやりたかった
「よし、展望台行こうか♪」
「えっ?う、うん!」
春奈は少し驚いた顔をしたあと微笑んだ