
出会い系な日々
第3章 豊中の久美・挿入
十三と書いて「じゅうそう」と読む
阪急電車の神戸線、宝塚線、京都線がこの駅で合流し、そのまま束になって梅田へ向かう分岐点だ
地元の人には悪いが風俗店やラブホが建ち並ぶ淫靡な街でもある
キャバクラ、キャバレー、ピンサロ、ヘルスにストリップ…
彼女がネットで探し出したラブホは、そんな賑やかな場所を抜けた場所にあるはずだった
これがなかなか見つからない
あるはずの場所にはなくて同じ所をぐるぐる回る
「あれ〜?絶対この辺やんな〜?」
「うん…おかしいねぇ…」
もう諦めて目の前にあるラブホにしようかと話してた時、探してた名前の看板が目に入った
「あった!!」
「ここさっき通ったやん!」
そう、それぐらい地味
茶色い壁の古いマンションだと思ってた
どうりで安いわけだ
恐る恐る自動扉をくぐると全てが昭和の香りに満ちている
「レトロやね」
「せやね〜でも安いしいいんちゃう?」
適当に選んだ部屋に入ったら、これがまたえらく暗い
霊感は無いが泊まったら何か出そうな…
バスルームもコンクリート剥き出しで味も素っ気もない
少しプライドの高い女なら機嫌悪くなること請け合いだ
でも久美は一切不満を言わない
自己中女が溢れる今日この頃なのに、さらに惚れそうになった
とりあえずベッドに座り一休み
昨夜から何も食べてない俺はハンバーガーを頬張った
空腹が満たされて高まる睡魔
久美とベッドに寝転がっているのにムラムラしないほど眠い
でも久美は初めてちゃんとした浮気になるであろう女だ
佳奈の時は挿入していないのだから
人生二人目の女
寝ている場合じゃない!
俺は喋ってる久美の腕を引き寄せキスをした
