出会い系な日々
第1章 東京の佳奈・告白
その日から毎晩佳奈とのチャットは続いた
俺みたいなタイプは初めてと言ってくれて、とても楽しんでるのが伝わって来る
もちろん俺も同じで、気づけばラブラブモードになっていた
でも横にはホントの彼女が寝ている
しかも佳奈は東京
俺はあくまでネットの中の疑似恋愛と考えていた
そんなある日いつもの様にチャットしているといきなり
「ショウの彼女にして(>_<)」
との文字が画面に浮かび上がった
えっー!?
まさかの告白に返す言葉が見つからない
どうしよう?これは想定してなかった
「えっ!でも東京と大阪やで??」
とりあえず当然の懸念を伝えてみる
「彼女にしてくれるだけでいいから!」
真っ直ぐな気持ちをぶつけられ戸惑う
どうしたものか…
遠距離恋愛など想像した事もなく、何度も言うように横には本当の彼女が寝ている
しかもまだ声を聞いた事もなければ顔も見た事がない
それを悟ったのだろう
「じゃあ私の写真送るからそれ見て決めて!ダメなら諦めるから!」
いやいや…
こんな仲良くなってから顔見て「やっぱ無理」って断れる?
それこそ顔で選ぶ事になるし、この楽しい関係も消えてしまう
付き合えないなら写真を見る前に断るべきだ
でも毎晩のチャットは俺にとってもときめく時間だったし、本当の彼女の存在を忘れて「大阪やったら付き合ってたかも」と思った事もある
そして、もしも可愛かったら…
その期待も捨てられない
頭をフル回転させた末、先の事は考えず突き進んでみる
「うん分かった…見させて頂きます」
なぜか敬語で返事する俺
めちゃくちゃ緊張する
何分か沈黙が続いた後、 佳奈から画像が届いた