出会い系な日々
第4章 東京の佳奈・再会
「せっかくのデートやのに寝てごめんな」
ボーッとしながら佳奈に謝る
「ううん、こうやってるだけで幸せ♪」
当然許してくれると思っていだが、それを上回る言葉が返ってきた
こんな想ってくれてるのに…
俺はこの2日間、佳奈と楽しく過ごすと誓ったはず
寝ている場合ではない!
俺は大きく息を吸うとムクッと起き上がった
「よし!ジェットコースター乗ろか?」
「うん!」
佳奈がずっと乗りたそうにしていたが、あまりの行列で避けてたジェットコースター
俺は佳奈の手を引いて乗り場へと向かった
やはりジェットコースターは大人気で待ち時間は90分
「大丈夫か?」
「ショウが大丈夫なら大丈夫♪」
勘弁して欲しいと言いたいとこだが、佳奈は楽しみにしていたし、寝たお詫びも兼ねて並ぶ事にする
でも案の定、進みは遅い
前のバカップルと繰り返される蛇行にイライラ
途中でアイスやお菓子を買ってきては気を紛らわす
並び始めてから一時間が過ぎた頃、やっとジェットコースターが見える位置までやって来た
「やっとやな〜」
「うん!楽しみ〜♪」
やがて俺たちの番が来て座席に座る
ゆっくり昇り始めて最高地点に到達すると目の前に通天閣が見えた
そこから向きを変えて一気に下る
「キャー!キャー!」
佳奈は激しく上下する度に大騒ぎ
俺はこの手のアトラクションは平気なので普通に景色を眺めてた
心地よい風に吹かれて眠気が覚めていく
「あ〜気持ちいい…」
全て回り終えた頃には頭がスッキリしていた
「はぁ〜楽しかった!」
佳奈はそう言って喜んでいたが、降りてしばらくすると明らかに口数が減った
「疲れたんちゃう?」
「ん〜ちょっとね」
長時間並んだ後にジェットコースターに揺られ、夜行バスの疲れも出たのだろう
人通りの少ない階段の踊り場で一休みする事にする
踊り場の壁は全面ガラス張りで、ここから外を眺めると街が夕焼けに染まっていた
いい雰囲気と眠気が覚めたせいだろうか?
俺は少しずつムラムラし始めた