出会い系な日々
第4章 東京の佳奈・再会
「もう限界…けど一緒に風呂入ってあげな…」
佳奈がそれを楽しみにしてたのを思い出してもうひと踏ん張りする
「先に入っとくから後でおいでな♪」
あっという間に寝てしまいそうなので先にバスルームに向かった
お湯に浸かりながら天井を眺めてると何度も意識が飛んだ
スキーや釣りなら平気なのに
やはり夢中になれる事じゃなく、人に気を使って過ごすと全然疲れが違うのだろう
エッチも好きなはずなのに…
やがて湯船いっぱいにお湯が溜まった頃、恥ずかしそうに佳奈が入ってきた
入るとすぐに背中を向けて座る佳奈
後ろから優しく抱きしめてやる
「お風呂でこうされるの夢だった♪」
女の子はこういう他愛のないイチャつきに幸せを感じるのだろう
下半身に触れることなくキスしたり身体を撫で合ったりして過ごした
しばらくすると俺はのぼせてヘトヘトに
「あかん倒れそう…先に上がるからゆっくり入っときな♪」
先に入って先に出る男
体を拭き終えるとベッドに飛び込んだ
「あ〜溶ける〜溶けてく〜」
ようやく眠れる喜びを噛みしめる
まさか夜明けまで眠れないとは思いもせずに…
佳奈が出てくる前に布団に潜り込んですぐ寝るアピール
今すぐ夢の中へ落ちていきそうだ
「あ〜よくやったよな〜俺がんばったな〜」
ほぼ落ちかけたところでバスルームのドアが開き、髪を乾かした佳奈が戻ってきた
「さぁ寝よ〜」
「うん♪」
佳奈が布団に入ってしばらくイチャついた後にようやく眠りにつく事が出来た
出来たはずだった…
眠れない…
いや寝る…
寝てやる…
寝たい…
寝させて…
なんで…
こんな…
もぉ〜…
「寝れるかー!!!!!」
佳奈の口からグォーグォーと半端ないイビキが鳴り響く
佳奈も疲れてただろうが、俺より早く寝た上にこんな大イビキをかかれるとは思わなかった
ただでさえ一人で寝たいタイプなのに、こんな大音響で寝れるわけがない
軽く小突くと一瞬止まるが、数秒もすれば再び大音響が鳴り響く
「勘弁してくれよ…」
軽く殺意が湧いた