出会い系な日々
第4章 東京の佳奈・再会
天保山についてビックリ
観覧車も海遊館も90分待ちという大行列だった
「やっぱりGWやから多いな〜」
「うん…」
さすがに並ぶ気力もなく海岸のベンチに座り、買ってきたたこ焼きをパクついた
さっきオムライスの大盛りを食べたばかりなのにペロリとたいらげる
こうなるとやって来るのが大睡魔
「ごめん…15分だけ寝ていい?」
あまりの眠さに思わず懇願
「うん、いいよ♪」
昨日と同じく佳奈は笑顔で膝枕をしてくれた
こういう一緒にいて疲れない感じは好き
海から吹く風が心地よく、太ももの柔らかさを感じながら眠りに落ちた
「はっ!」
慌てて時計を見ると眠ってから1時間以上過ぎてる
すぐに起き上がって佳奈を見るとまた笑顔だった
「よく眠れた?」
「ごめんな!寝過ぎた!起こしてくれたら良かったのに〜」
「グッスリ寝てたから♪こういうの幸せ」
佳奈はこの限られた2人の時間を全て噛みしめようとしている
そんな気がしてまた胸が傷んだ
その後はお土産を見たり海辺を散歩したりしてるうちに夕暮れに
もう一度、観覧車へ行ってみるが列はさらに伸びていた
「これはもう無理やな…どうせ梅田に戻るしHEPの観覧車に行こうか?」
「うん♪私はそれでいいよ」
「でもHEPも絶対混んでるで?とりあえず行ってみよう」
という訳で天保山を脱出して30分程で梅田のHEPに到着
エレベーターで観覧車乗り場へと駆け上がり、ドアが開いた瞬間見えたのは天保山に負けず劣らずの大行列だった
時刻はもう19時、帰りのバスが出るまで3時間ぐらいしかない
こんな行列で浪費するのは論外だ
でもせめて高い所からの夜景を佳奈に見せてあげたい
そこで思い出したのが新梅田シティーの空中庭園
並んで建つ2つの高層ビルの屋上を跨ぐようにかけられた展望台が名物だ
高さはHEPの観覧車より遥かに高く、収容人数も桁違いなので並ぶ必要もないはず
ただ一つ問題は梅田市街からは結構離れてること
「観覧車じゃないけど、もっと高くて大阪ぎ一望できるとこ行こうか?」
「えっ?行く行く!」
「少し歩くで?」
「うん平気♪」
こうして再び移動を始め、HEPから
徒歩15分程の新梅田シティーへと向かった