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出会い系な日々

第6章 豊中の久美・憤慨


翌日の夕方

あの浮かれた気持ちはどこへやら、だんだん疑心暗鬼になって来た

2人は友達と呼べる仲でもないし、付き合ってる訳でもない

確かにエッチはしたがセフレと呼べる関係でもない

その二人が再び会って花火を見に行くとはどういうことか?

考えれば考えるほど難しい

何が言いたいかというと「久美は俺とエッチする気はあるのか?」って事

花火の後にホテルに誘って断られたら死ぬほどカッコ悪い

かと言って友達として花火を楽しもうなんて純粋な気持ちも全くない

それじゃ彼に断られた久美が穴埋めに利用してるだけだから

久美が求めてるモノは何?

答えが出ないまま伊丹駅に到着した

改札を出ると何処からか俺を呼ぶ声が

「ショウこっち〜!」

振り向いてビックリ

少し離れた場所に浴衣姿の久美が!

「うわっ!浴衣やん!」

髪も結ってガラッと変わった雰囲気に戸惑う

「花火やしね♪どう?」

「凄い似合ってる!やっぱり女の子は浴衣やな〜♪ちょっと惚れそう」

嬉しそうに照れ笑いを浮かべる久美

前に会った時より色っぽく見えるのは間違いなく浴衣効果だろう

「花火はどこで?」

「こっち♪」

そう言われて歩き出した途端さらにサプライズ

いきなり久美から手を握られた

これにはマジでドキッとした

ただの友達で手を握るか?何か意味があるのか?いや手を握られたぐらいでドキドキするのがおかしいのか?

軽くパニック

体が熱くなるのがわかる

顔まで赤くなる前に俺は当たり前のように手を握り返した

しばらく忘れてたドキドキを思い出す

今の彼女とも付き合い始めはこんな気持ちがあったのに…

俺は嫌な予感は全て捨てて、まずは花火デートを楽しむ事にした





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