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出会い系な日々

第6章 豊中の久美・憤慨


「今から気晴らしにラブホ行こう♪」とはさすがに言えない

でも時間をかけて慰めたり口説く気力もない

しばらくは落ち着くまで待って連絡がなければ終わり、あればラッキーチャンス

初めて誘った時のように回りくどい話は抜きにして直球勝負してやろう

それで振られたら終わりでOK

可能性は残しておいた方がいい

「また落ちついたら連絡して♪飲みにでも行こう(^_^)」

「うん!今日はほんまにゴメンね(>人<)また連絡するから♪」

とりあえずさっきまでのムカムカは消えた

次があるか分からないが、今日の悪夢のような展開を思えば最善の結果だった





その日から再び連絡のない日が続く

たまに探りを入れても「新しい仕事の研修で忙しい」という返事ばかり

もう次はないと判断した俺はこっちからメールするのをやめた

それから1ヶ月が過ぎてアドレスを消そうか迷ってた頃に久美からメールが来た

「久しぶりショウ♪電話してもいい?」

いきなり?ホント気分屋である

自分が話したい時に話して、それ以外はぞんざいに扱う女

期待するとまたイライラしそうなので引き気味に電話をかけてみた

「久しぶりやな。何かあったん?珍しい」

「ちょっと聞いてや〜!一ヶ月研修終わったら正規の給料になるはずやのにそのままやねんで!も〜アホみたいに働かせといて!」

知らんがな

どんな研修してるかも聞かされてないのに

「やってられへんから辞めるわ!」

だから知らないっての

その後も仕事の愚痴を続けるので退屈そうに聞いてたら、自分の事ばかり話してるのに気づいたらしい

「ショウの方は最近どうなん?」

なんとも大まかで無難な質問

「そんな気つかわんでいいって。俺にそんな興味ないくせに」

「え〜なんでやのん!ショウは特別やで?こんな何でも話せるのショウぐらいやし〜」

「ほとんど話してへんやん」

もう怖いものはない

俺はゴール目指して一気に攻めた





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