愛は要らないから…
第9章 恋愛感情
「行こ?」
四時間目が終わると
また荒井を連れて教室へ向かう
「秋くん、今お昼だよね?一緒に食べない?」
「え…いいけど」
朝はあんなに友達にならないって考えてたし
さっきのは仕方なく校内案内して、そしたら流れで隣に座って
文字で会話してたけどさ
なんか、友達になるフラグが…
でも、別に嫌でも悪いことでもないから
ほんの少し考え直して間を空けつつも了承した
「ぃやった!」
「本当お前って面白いほど感情出すよな」
荒井は嬉しそうにガッツポーズまでしてたから
とうとう今まで思ってたことを言ってしまった
「え、そう?」
「うん。明るくて裏表無さそう」
「裏表ねぇ…自分の判断だけであまり信じこまない方がいいよ?」
「え、それは自分も裏がありますよ的な意味?」
荒井はなにも答えずに
やっぱあの裏表の無さそうな笑顔を俺に向ける
ちょっとした冗談だな
そう思って全く気にせず
俺は少しだけ微笑み返した