愛は要らないから…
第9章 恋愛感情
てか、俺の先約のために
みんなの誘い断ったのかな…
荒井をチラチラ見てるやつはいるけど
さっきみたいに群がってない
なんか、俺
申し訳ないことしてたのかも
だったら財布も忘れててよかった
なんて思いつつ、荒井の前の席の椅子を借りて
向き合って座った
「荒井は弁当なんだな。」
机の上には白い弁当箱がポツンと置いてあった
「うん、秋くんは?」
「え?」
「お昼ご飯」
「あ…」
やっとの休み時間なのに
なにも買えてないし、なにも持ってきてない
まあ、いいや
放課後のお楽しみのために空腹と言う名の最高のスパイスだと思えば苦ではない…!
はず……
「あ、じゃあ俺の分けてあげる!」
「ほんと!餌付けしてくれんの!?」
俺がそういうと
荒井は一瞬ポカーンとして盛大に笑った
「あっはは!餌付けって…」
「あー…へへ、よく食べ物もらったりするから
周りも自分も餌付けってよく言うんだよね」
「そうなんだ」