愛は要らないから…
第9章 恋愛感情
「それより荒井は?俺は東京に彼女居そうって思ってたけど」
「え、ははっ。居ないよ
今日一目惚れした人は要るけどね」
「えぇ!早すぎだろ!?」
「だから一目惚れって言ったじゃん!
一目見て好きになった。」
あ、そっか…
一目惚れってしたことないから俺はよくわかんないけど
何かピキーンって一目見たら
この人だっ!って事なのかな?
荒井の周りでわー、きゃー女子が群がってたもんな
きっとその子のうちの一人だろうな
「名前何て言うか覚えてる?覚えてなかったら特徴は」
「そんなの言ったらバレるじゃん!好きな人なんて言えない!
でも、そうだな…」
荒井は何か考える素振りをして
無邪気な笑顔から
真っ正面に、真剣な表情で話を続けた
「…優しくて、可愛くて、
なにより、その人の笑顔に心が惹かれたんだ」
笑顔…か…
みんなにこにこして近づいてたから分かんないや…
「うまくいくといいな。」
真剣に話してくれたこと
俺が恋愛出来ない分のこと
本当に心からそう思った。