愛は要らないから…
第10章 嫉妬
「おーーーっはよー!」
「うわっ!」
新学期初日、通学途中
遠くの後ろの方で声が段々と近づいてきたと思えば
後ろから衝撃を受けて
俺は思わず転けそうになった
「ごめん!大丈夫?」
「荒井ー…」
俺の肩に手を乗せて
心配しているような言葉を発して
俺は少し怖い顔して睨み付けてるはずなのに
横にいる荒井の顔は物凄く笑ってるし
「秋くん見かけたら、嬉しくなって
つい飛びついちゃって…
本当にごめんね?」
「そんなの言われたら怒るに怒れんやん…」
「流石秋くん、やっさしー」
本当に荒井は俺の扱いがうまくなってるな…
「はぁ…行こっか」
「うん!」
俺は荒井と話ながら一緒に学校まで歩き始めた