
愛は要らないから…
第10章 嫉妬
「だめ?」
大和はまっすぐに俺を見つめて
そう色っぽく言うけれど…
「だめ!」
「ひっど…いつでも来てくれるんじゃないんだ」
「"なんかあったら"だからな」
会いたいだけで呼ばれたんじゃ
体なんか持たないし
そんなん、絶対ほぼ毎日だろ…
だから俺はあえてきつめに大和に接した
「いっそのことこっちに引っ越…」「無理だろ」
「冗談だって。」
そう言いつつも
どことなく意地になって、ばくばくと流し込むように残りのご飯を食べてる
そりゃ
俺だって出来れば会いたいって思いだけで会えたらいいけど
学校もあるし…
そう簡単にはいかない
「じゃあ、次の日が休みの時は出来るだけ来る…」
すると大和の顔がにやりと笑い
なぜか席を立って部屋を出た
