愛は要らないから…
第6章 叶わぬ恋
「ぁ…っ、んんっ…」
体を反転させられたと思ったら
唇を塞がられた
ここに来て静也と……
初めて静也とキスした……
ただ触れるだけのキスだけど
俺らからしたら充分だった
「本当に好き?」
「好き」
「じゃあ、ちゃんとお終いにしよう。
本当に好きなら、俺の事思うなら
嫌いって言って…
そうじゃなきゃ
また、一人になってもダメになる…
とっくのとうに別れたんだから
このままずるずるとこんな関係続けられない」
俺は全て思ってることをそのまま伝えた
これも苦しいけれど本心
「静也の事嫌い。だから、またこっちに帰ってきても次は会わない。
ただの友達にもなれない。」
「それで楽になるの」
「……うん…」
「……分かった…
俺も秋の事嫌い。もう会わない。」
好きと嫌いは紙一重。はたから見れば反対言葉を言ってるようにしか聞こえないだろうけど
俺達が分かっていればそれでいい……
名残惜しくも触れていた体を離した
「さようなら。」
「…さようなら」
俺は一度も振り返らずその場をあとにした