
愛のカタチ
第3章 ON~カウンセラー×生徒~カモフラージュ編~
ドサッ
和「ちょ…」
先生にしがみついてその顔を凝視してた。
すると、俺の体は柔らかい何かに包まれ少し弾んだんだ。
和「なっ…に…」
ベッドか。
そんなものどうしてこんなとこに。
和「ん…っ」
てかベッドて。
そんなところに降ろされて、なんだか俺の耳は熱くて擽ったいし。
和「待…、ここどこ…っ」
智「俺のベッド」
和「は…? ベッドて、なんで…」
智「ソファーじゃ落ち着かないんでしょ?」
てそうじゃなく。
和「っしょ、くばで、生徒にこんなこと」
智「職場じゃないよ」
嘘つけ。自分で言ってただろうが。
智「職場はアッチ。ここは俺の家、ね」
和「は?」
智「だから誰にも邪魔されないよ? クビにだってなんないし」
和「家…? ってだからそうじゃなく…っふ」
俺の話に耳を傾ける事もしない。
カウンセラーなのに話も聞かずに俺の首に顔を埋めてる。
智「お前みたいに頑固な奴には、強行が一番効くんだよ」
普段の優しい声を閉じ込めて、大人の低い声を俺に聞かせた。
耳元で響くその声は俺の背を震えさせて。
智「素直にならないからだ…」
和「ぁ…」
甘い香りを漂わせて首に吸い付いてくる。
その唇の動きは柔らかくて。
和「ん…」
思わず頭がぼーっとした。
智「ふふ…」
俺の細めた目を見ると少し笑って。
そのまま胸に顔を降ろすんだ。
和「ん…っ」
俺の胸を優しく撫で、またもや柔らかく吸い付く。
和「せ、いとに、こんな事」
漏れてしまう吐息が恥ずかしくて俺は話すんだ。
和「して、いいと思ってんの…」
だけどやっぱり力なんて入らなくて。
さっきと同じように小さく折り畳んだ腕で先生を掴んだだけ。
智「だって抵抗しないから」
してるだろうが。
智「本気じゃ無いでしょ? こんなの、抵抗なんて言わない…」
やっぱりコイツはカウンセラーだったか。
恥ずかしいし、それよりもこんな事道理に反してるだろうと少し抗ったんだ。
だけど実際はそんな気無かったのかもしれない。
抵抗なんて、きっと初めからするつもりも無かったんだ。
