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天然執事はいかがです?

第4章 意識の相違




「着替えるから、部屋出てッ!!」

「何故です?」

何故だってぇ!!?


「お着替えのお手伝いを……」


キョトンとした顔をするアルトさんを私はなんとか追い出す。


「いつも一人でやってるからいらないの!!とにかく出てけッ」



一応年頃なんだから、分かってよッ!!


私は凄く恥ずかしい気持ちになった。



そうか……

爺やだから私に出来ることはやらせてたのか……


アルトさんの対処が普通なのか……


でも私はそんなの恥ずかしくて死ぬッ!!

追い出して正解だったぁ……



私は5分で着替え、部屋から出た。


部屋の前にはアルトさんがシュンッとした表情で立っていた。


「申し訳ございません、菜月お嬢様……」

「いや…私こそごめんね?
とりあえず、私はやれることは自分でいつもやってるから…
そんなに仕事はないよ?」

「例えばどのような仕事をしてはいけないのでしょうか?」


うーん…

私はされて困ることを述べた。


「車での送迎、洗濯、お弁当は売店で買うからいらないし…
それくらいかな。あと、火、木は合気道の稽古だから帰りは遅いよ」


アルトさんは間抜けな顔をしてから、顔付きを変え、物凄い勢いで聞き返してきた。


「朝はどのような交通手段で登校をなさっているのです!?」

「チャリ」

「洗濯は!?」

「年頃の娘の物には手ぇ掛けないでよ……」

「はぁ……
売店では栄養バランスが…!!」

「別にいいよ?」

「なりません!!お弁当は私が作ります!!それ以外の先程述べられたことは致しませんので!!」

「あ、そぉ……」


なんかアルトさんって…

生真面目?



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