天然執事はいかがです?
第6章 価値と気持ち
どのくらい泣いたのか分からない。
ただ一つだけは分かったことは、この上ない空腹感。
お腹とチャイムが同時に鳴り、青い空に溶けていった。
「昼休みだ。教室戻る?」
「……こんな、こんな顔で…」
私はでっかい声で叫んだ。
「戻れるかぁぁぁぁ!!!!」
すると舞弥はフグみたいに頬を膨らませ、私の顔を見た。
「ブッ…アハ、ハハハ…!!!
目が目がぁぁぁアハハハハハ!!」
そんなセリフがジブリにあったなぁ…
舞弥は眼鏡かけてないけど、いや、ム〇カのあれはグラサンか?
じゃなくて!!
「笑うなッ!!!こんな目で下に行けるかッ!!!!」
絶対会う人全員に笑われる!!!!
私の瞼はパンパンに腫れてしまったのだ。
「いいじゃない!!笑いとれるよ!!!」
舞弥はまだ腹を抱えて笑ってる。
今度は両手を叩き、次に床を叩いた。
そんなに人の顔が面白いかよッ!!!!!
「保健室行くッ!!!」
「え~つまんな~い!!!」
つまんなくていいしッ!!
こんな誰だか分かんない顔で
(鏡で見て自分も誰ッ!?って驚いた…)
校内をうろつけるか!!!!