天然執事はいかがです?
第7章 波乱の休日
10月中旬
「菜~月ちゃ~ん♪」
「うわっいきなり何!!」
舞弥が変な声で擦り寄ってきた。
「来週の土日のどっちかにさ、西商の文化祭行かない?」
〇〇市の西商か…この前ボコボコにした奴等もそこだったなぁ…
「交通手段は?」
「ないの♪」
満面の笑みで舞弥は答えた。
「ちょ…ダメじゃんッ!!」
何考えてんだぁッ!?
「アルトさんに頼めないッ!?」
「なんでそうなる!!!」
アルトさんはタクシー運転手じゃなくて、執事。
仕事が山ほどある。
「菜月の付き添いってのは!?
お願い菜月~他の高校の文化祭みてみたいの~!!!」
まぁ別に暇だけど…
ちなみに私達の文化祭は7月。
他のも見たいけどめんどっちぃときは動きたくないし……
かといってなぁ……
ってなわけで。
「アルトさん……ダメ、かな?」
「うーん…その日も沢山仕事があるんです。申し訳ございません……」
ですよねぇ…
ちょっと待て……ならば!!
「じゃあその日は仕事休みにしちゃダメ!?」
「えっ!?そんなことできません!!」
仕事人間のアルトさんを、無理に休ませるなんてやっぱり嫌がるよなぁ……