
好きにさせてはいけない
第5章 会えない夏休み
「おかえりなさいませ、お嬢様。」
「ゆいなちゃん、会いたかったー!」
「まきお嬢様、ありがとうございます!わたしも会えて嬉しいです〜!」
女の子でよく来てくれる人は少ないけれど、いる。
中でもこのお嬢様は、「ゆいな」が好きで来てくれている。
「ゆいなちゃん女の子からも人気で本当すごいね〜」
「へへへっありがとうございます!」
他の常連さんから褒められるほど、わたしは女の子から人気があった。
本当に嬉しいこと。
カランカラン〜♩
「おかえりなさいませ。お嬢様。
初回さんですか?」
見たことないけど、すごく綺麗な人。
見とれてしまいそう……
「あっそうなの!でも知り合いがここに通っているらしくて…!待ち合わせしているのよ。」
「かしこまりました。それではお連れ様が来るまでこちらのお席にどうぞ。」
通っているということは常連さんだろうか…?
「あら、ゆいなちゃんって言うのね。可愛い名前。」
「ありがとうございますっ」
「それじゃあアイスコーヒーをお願い。」
「かしこまりました。」
本当に綺麗な人…
常連さんでこんな綺麗な人と知り合いな人はいるのだろうか?と疑ってしまうほど。
少し失礼だけど。
カランカラン〜♩
「あっいたいた、ゆみ。」
「あ!遅かったじゃない〜〜」
え………?
