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好きにさせてはいけない

第5章 会えない夏休み









そこにいたのは






紛れもなく……








「あ、ゆいなちゃん今日出勤だったんだ、久しぶり。」







ゆうさん……






「お、お久しぶりです……ゆうさんとの待ち合わせだったんですね…?」





「そうなのよ〜〜まさかゆうが名前を覚えられるまでこんなところに通っていたとは。」





「ごめんって〜〜〜〜」







その会話から

もしかして…なんて




でも


「ゆいな」には何かを言う権利なんて全くない。





「ごゆっくり、どうぞ。」





この言葉しか言えない悔しさ。




違う、ゆうさんのこと、好きなわけじゃない。


そんなわけないじゃない……





認められない、認めたくない自分の気持ち。



モヤモヤした気持ち。





今はその気持ちを、押し殺すしかなかった。



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