好きにさせてはいけない
第6章 終わっちゃう
「ねえ...なんか今日ぼーっとしてない?」
「そんなことないよ...?わたしはいつも通り!」
元気に言って見せるけど
遼太は不安そうにみている。
「俺のこと...嫌いになった?」
うっ......
「そんなわけないじゃん。」
嫌いじゃないよ、これは本当。
だけど...
わたし、好きな人ができた。
でもそんなこと遼太の不安な表情をみたら言えなくて。
それにゆうさんは
”好きになってはいけない”人で
”好きにさせてもいけない”人だから...
永遠にこの恋が叶うことはないんだ。
「遼太...不安にさせてごめんね。」
わたしはそう言って彼を抱きしめた。
「大丈夫...不安がったりしてごめん。」
ああ...こうやって
ゆうさんも、”ゆみさん”と抱きしめ合ったりしてるのかな...?
ダメダメっ
せめて遼太がいる前では
ゆうさんのこと考えるのはやめよう...
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