
好きにさせてはいけない
第6章 終わっちゃう
「そういえば愛、そろそろ誕生日じゃん?どっか行きたいところとかある?」
そうだった...わたし誕生日もうすぐだ。
「うーん...ドライブとか?したいかもっ」
「じゃあどっか考えとく!」
遼太のこういう優しいところ、好きだよ...
「ありがとう。」
でもバイト入っちゃうかもな〜。
お誕生日のイベントあるしな〜。
遼太になんて言おう...
「あのさ、ドライブ行くの前日か次の日でもいい?」
「なんで?」
ですよねー。笑
「予定入っちゃいそうで...」
「予定?なんかあるの?」
うう...
どうしよ...
「バイト...とか?ありそうで...?」
「は?誕生日くらいバイト休めよ!」
ごもっともです...
「誕生日だからこそバイトがあるっていうか...」
「全然意味わかんないんだけど。」
だよね...わたしも突然こんなこと言われたら意味わかんないってなるよ...
「実は...さ、ーーー」
わたしはバイトのことを全部話した。
...もちろんゆうさんのことは言ってないけど。
遼太は意外と動揺する様子もなく、
静かに聞いてくれた。
「なるほどね。それなら仕方ないか。」
「えっ怒んないの?」
「やってみたかったんでしょ?
別に客となんかあるわけじゃないし、いいよ。」
ギクッ
「それで?いつやめるの??」
「えっ...?」
「いや将来的に。ずっとそこで働くわけじゃないんでしょ?」
そうだけど...
やめる時期なんて考えてないよ...
「まだ考え中」
「そっか。」
遼太...やっぱりちょっと怒ってる?
