
アイドルに恋をしました。
第1章 第1章 …本物?
(やばい…今になってお酒回ってきた…)
頭がふわふわとして、足元がふらつく。
家はここから近いけど、少し気持ち悪さもあって動きたくないという気持ちが出てくる。
「うぅ…」
ふらふらとしながらも必死に歩く。
いくらなんでも、こんな時間に倒れるわけにはいかない…!
(でも、結構限界…かも…)
そう思いながら歩く。
ぼーっとしながら歩いてたら、誰かに思いっきりぶつかってしまった。
「あ、ごめんなさい〜
ちょっと酔ってて〜あはは〜」
きっと私は顔を真っ赤にしながら話していたのだろう。お酒で酔って、ふわふわとした気分で、彼に話しかけていたんだと思う。
呑気に笑いながら彼に謝る。
「いえ、大丈夫ですよ」
帽子を深くかぶった男の人は、サッとどこかに行ってしまった。
(どっかで聞いたことのある声だったような…ま、いっか)
私はぶつかった人のことをよく考えずに、家に帰った。
☆*:.。. o .。.:*☆♪☆*:.。. o .。.:*☆
「輝!あなたどこ行ってたのよ!」
「んー…ちょっと面白い人に会ってきた」
「はぁ?なに言ってるの!
ほら、さっさと車に乗る!」
「はいはい」
(あの子…俺のこと知ってんのかな?
反応薄かったけど…酔ってるとこ、なんか面白かったな〜)
車に乗りながら外の景色を眺める。
(あの子…少し興味があるな)
手にある名刺をひらひらとしながら、俺はあの子のことを考えてた。
