テキストサイズ

浮気性のカノジョ

第3章 彼氏という存在

「彰、おはよう」

「おはよう、舞夏っ!」

私が通学路につかっている道の途中に、いつも彰は私を待っている。いつものこと。私が声をかけると彰は嬉しそうな笑顔を向けてくれる。昨日のことが夢のことみたいに、罪悪感も感じない。これも、いつものこと。

「昨日の塾長かったんだね~」

「そうなの、先生の話あんまり聞いてなくて、怒られちゃったから遅くなっちゃった」

「ちゃんと先生の話聞かなきゃだめだよ?」

「うん、ちゃんと聞く」

ふふっと微笑むと彰も微笑む。私は目立たないほうだから、もっも美人が彰の隣にいたら理想のカップルなんだろうな。彰は人当たりもよくて、優しいからよく告白される。たまに私に対する僻みの声を聞いたこともある。

それをやだなあと思うくらいには、ちゃんと彰のことは好きなのだ。

「お昼に舞夏の教室いくね?」

「うん、待ってるね。雪もいるんだけど…いい?」

「もちろん!」

彰のことは好きだ。でも、それ以上に、バレるかもわからない危険な状況でセックスを楽しむスリルも好きなのだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ