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第1章 私とハル君
「マジで同じ高校に受かったわけ?」
ゲンナリとした顔で私を見つめるハル君。
「璃子(リコ)の頭で合格できるとか信じられない。」
「だって、ハル君と同じ高校に行きたかったんだもん‼︎」
「あー、ウザイ、ウザイ。」
グレーのカウチソファーに足を組んで座るハル君。
私、鮎川璃子はラグに座って、そんなハル君をむくれ顏で見つめるだけだ。
「いいじゃない。ママは璃子が公立の高校に受かってくれて助かったわよ。」
そう言って、私たちのママがキッチンから紅茶とチーズケーキをお盆に載せて運んできてくれる。
ママはもちろん、私とハル君の母親。
優しくて美人でちょっと天然。
パパは未だにそんなママにゾッコンだ。