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第3章 番外編*店長
南月はどんな手を使ったのか知らないけど、入店して一ヶ月でNo.4に入っていた。
飄々としていて、いつでも自信たっぷりで、可愛いげのない南月は、先輩にも同期にも好かれてはいなかった。
「陽介くーん、
一緒に帰りませんかー」
そしてなぜか俺になついた。
誰にも媚びず、連るまない南月が、なぜか俺には尻尾を振る。
「敬語じゃなくていいよー。一ヶ月しか変わらないしー、年も陽介くんのほうが上だしー」
そう言って、南月は悪戯っぽく笑う。
俺はやっかいなヤツに好かれてしまったと思った。