culb Colors
第3章 番外編*店長
フラフラ歩く南月の腕を掴んで強引にタクシーに乗せようとする。
帰りたがらない南月を無理やりタクシーに乗せて住所を言わせた。
「ようすけくんは?」
「お前送ったら帰るよ」
少し走った後、南月が急に財布がないと言い出した。
「店もう閉まってるし、タクシー代は奢るから」
「…家の鍵、財布の中」
南月がしゅんと肩を落とす。
「…ようすけくんち、泊まっていい?」
申し訳なさそうに南月が言う。
(マジかよ、めんどくせー)
面倒くさいとは言え、このままほうっておくわけにはいかない。
仕方なく俺はいいよと言った。