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LIFE

第20章 つかまえたい!〜scene3〜



『二宮さん。
今、二宮さんち、向かってます。』

メッセージを送って携帯をポケットにしまうと足を早めた。

ポケットの中にはカギも入っていて何度も手を突っ込んで、その感触になんともいえない嬉しさがこみ上げてくる。

こんな小さなカギひとつで、こんな幸せになれるものなの?

そりゃそうだ。

小さいそれだけど、大きい意味を持っているんだ。

もう一度、カギをぎゅっと握って携帯を気にしてみるけど反応はない。




俺、行っていいの?


この状況で、この俺の熱いテンションで。

行っても本人がいないとかないよね?

勘弁してよね。

『もうすぐ着きます。』

今度はすぐに反応した携帯。

そこには、

『マジ!待ってる。
勝手に入ってきて。』


や、やった。

俺は叫び出したいのをグッと堪えて。

飛び上がりたいのも。

ただただ足がもつれるんじゃないかってくらい急ぎ足で二宮さんちを目指した。

最初っから、会ってすぐキスしていいかな。

いや、抱きしめるだけにしとこうか。

なんて幸せな選択肢にニヤニヤしながら。

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