LIFE
第3章 まだ恋は始まらない〜出会ってしまったふたり〜
また…
となりで目を閉じて浅い呼吸をしていた雅紀はベッドから抜け出す。
俺が寝てると思ってるのか、そっと。
そそくさと服を着て帰り支度を整えると俺の方をチラリと見た。
ドアへ向かう姿に小さく声をかけると体半分だけ振り向き笑顔を見せる。
「…帰るんだ。」
「ごめん。起こした?」
「ううん。
ね…泊まってけば?」
やっとの思いで言葉にしたのに雅紀は柔らかい表情を見せた後に顔を背ける。
「…ありがとう。
でも…帰りたくなくなると…」
途中から聞こえないくらいの小さい声になって。
一息ついて、
「帰るの面倒くさくなるじゃん。」
はははっ、と大袈裟に笑うけど目が笑ってない。
雅紀が頑なに泊まらないのもわからないけど、帰られるのがこんなに辛いとか寂しいとか感じる俺もわからない。
……
ドアを開けて出て行く後ろ姿を俺もパンツとTシャツを着て追いかけた。
靴を履きながら俺を見て言う。
「また会える?」
……
会えるよ…
っていうか今、一緒にいればいいじゃん。
そんなことを思っては心で消した。
「会えるよ。…会おう。
雅紀…また…
また週末…ね?」
「うん。」
……また…ね……
となりで目を閉じて浅い呼吸をしていた雅紀はベッドから抜け出す。
俺が寝てると思ってるのか、そっと。
そそくさと服を着て帰り支度を整えると俺の方をチラリと見た。
ドアへ向かう姿に小さく声をかけると体半分だけ振り向き笑顔を見せる。
「…帰るんだ。」
「ごめん。起こした?」
「ううん。
ね…泊まってけば?」
やっとの思いで言葉にしたのに雅紀は柔らかい表情を見せた後に顔を背ける。
「…ありがとう。
でも…帰りたくなくなると…」
途中から聞こえないくらいの小さい声になって。
一息ついて、
「帰るの面倒くさくなるじゃん。」
はははっ、と大袈裟に笑うけど目が笑ってない。
雅紀が頑なに泊まらないのもわからないけど、帰られるのがこんなに辛いとか寂しいとか感じる俺もわからない。
……
ドアを開けて出て行く後ろ姿を俺もパンツとTシャツを着て追いかけた。
靴を履きながら俺を見て言う。
「また会える?」
……
会えるよ…
っていうか今、一緒にいればいいじゃん。
そんなことを思っては心で消した。
「会えるよ。…会おう。
雅紀…また…
また週末…ね?」
「うん。」
……また…ね……