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第10章 いざ脱出

「あなたは深〜い深〜い眠りに入っていきます。深〜く深〜く、もっと深〜く」と、声色を変えて怪しくささやいた。


「ホルモンさん……何を言ってるんです?」


 のたまんが不思議そうに言うと、ホルモン王子は真顔で答えた。


「催眠術」


「かかるわけないでしょ!!」


「やってみなきゃわかんない。私が『ハイ!』と、言うと、あなたは脱出出来る場所を言う〜」


 ホルモン王子はゆっくりと受話器を通してそう言った。



 すると……



『……隣の部屋の左側の壁を、力いっぱい上にスライドさせると扉が出る』


 かかっていた。


「ほらっ!! かかったかかった!! ハイって言ってないのに!」


「嘘っ!?」


 のたまんもピイコも驚愕せざるを得なかった。


「隣の部屋だって!!早く!!早く!!」


 ホルモン王子は急くように駆り立てる。


「ねぇ、答えはあってたのかな?」と、のたまんが聞くと、ホルモン王子は笑顔で答えた。



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