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BOXルーム

第10章 いざ脱出

 三人共にトイレを済ませ、いよいよこの部屋から出ることとなった。


 振り向くと、たった数時間の出来事が随分長く感じた。


 目が覚めたらすでにここにいた。そして、いろんな仕掛けや謎解き、クイズをクリアし、ついにこの部屋を去る。


 引き戸の先は5歩進めば幅1メートル半の下りの階段。冷たく暗い鉄の壁に囲まれ、幾分不気味さを醸し出している。


 三人は一歩ずつ様子を見ながら部屋を出る。この先、何が起こるか分からない恐怖との戦い。


 さっきまでの部屋とは訳が違う。冷たい空気が顔を撫でる。


「この下を降りなきゃいけないんだよな……」


 暗い階段にホルモン王子は腰が引けてしまう。


「ちょっとホルモン!! あんた男でしょ!? しっかりなさいよ!!」と、一番後ろのピイコが叱咤する。


 引き戸を閉めたその時……



『スターーーン!!』



 部屋のスライドした壁が勢いよく落ちてきた。



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