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BOXルーム

第10章 いざ脱出

「うわーーっ!!」


 三人は息を吹き掛けられた、ハムスターの様に激しくビクつく。


「び……び……びっくりするわっ!!」


 ホルモン王子は階段に腰掛けた。


「急に来るとは思わなかったのよーー!! 本当にぉどろぃたぁ〜」


 ピイコは胸に手を押し合て深く息をする。


「ビックリしましたね」


 一番ビックリしていない様子なのは、のたまんだった。


「でも、光が遮断されて真っ暗っすよ」


 ホルモン王子はやっと落ち着いたのか、ゆっくりと立ち上がる。


 目を凝らしても暗闇に目が慣れない。


「ホルモン王子、とにかく壁に手を付きながら慎重に一段ずつ降りるのよ」


 ピイコの声が響く。


「そうするっかねえでしょ……」


 三人はゆっくりゆっくり、一段ずつ足場を確かめながら下っていく。



 すると……



『パッ!』と、電気がついた。


「えっ!?」


 突然の明かりに三人は戸惑う。



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