His←♥→I
第1章 SO~小人×一般人~進撃の小人編~
ぷち
あ、なんか踏んだ
◇「ちょ...Σ※$;△☆!!」
智「...ん?」
どっからかごちゃごちゃと耳障りな音が聞こえる。
◇「...だよっ!」
智「んん?」
その音は俺の足元から聞こえた。
◇「ちょっと聞いてるのっ!? 貴方の事だよっ!」
音というか、声みたいだなぁと俺は屈んで足元を重点的に見た。
するとそこに。
◇「全くもうっ。気を付けてよねっ!」
小人がいた。
智「え、なに。人?」
◇「そうだよっ」
小人なんて初めて見た。
まさか実在するとは。
◇「もう少しで潰れるところだったでしょ!」
きゃんきゃんと俺の足元で吠える小人は、ゼィゼィと肩で呼吸をしていた。
智「大丈夫? 相当疲れてるっぽいけど」
◇「ああもう...。大変だったんだよ...」
怒鳴り疲れたのか、その場でへたり込む。
智「そんなちっちゃいのに、こんな所にいたら危ないよ?」
◇「俺だって来たくて来たんじゃないよ...」
智「へ?」
◇「ここどこ?」
小人は、猫に連れられて来たらしい。
ねずみと間違われた小人は首根っこを咥えられて、ここで落されたんだと。
エサになってたまるかと必死で逃げ隠れしていたら、迷子になったと。
◇「おうちに帰りたい」
俺を見上げて言うんだ。
智「連れてってあげるよ。住所は?」
だから親切に言ってやったのに、引っ越したばかりで住所を覚えていないと言うから。
智「ここにいたら遅かれ早かれ誰かに踏み潰されるだろうから、ウチ来る?」
◇「...いいの?」
仕方が無いから、家に連れて行く事にした。
◇「うふふ、楽チン♪」
胸のポッケに入れてやると、それはそれは嬉しそうで。
智「ふふ、いいよ。楽にしてて」
小さい頃ハムスターを飼ってたんだ。
それを、思い出した。