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続・あなたの色に染められて

第12章 新しい生活


『ハァ…ハァ…ハァっ…』

『大丈夫か?』

『大丈夫じゃ…ないです。』

毎度のことながら歯止めが聞かなくなった俺は結局璃子に睨まれることになる。

『ゴメンゴメン。』

でも その睨み上げる視線さえも俺にとっちゃ大好物なわけで

『ちょっと!もうダメです。』

『ケチ。』

自身を璃子の体から抜いたって指先は柔らかな肌を堪能し続け

『なんかすごいエロくねぇ?』

『すぐにそうやって!』

璃子のご希望により外さなかったブラの肩紐が肩から落ちているのがまた俺の理性を擽らせ

『もう一回…』

『恵介が起きちゃうからダメです。』

俺はいつになったらコイツの体に飽きるのか

『起きなきゃいいの?』

『京介さん!』

ソファーの上で柔肌を感じながら自分自身に溜め息をこぼした。

有り難いことに我が息子はまだ夢の中。

じゃれあいながら啄むようなキスを交わす至福の時間

『だから 触らないでよ。』

『いいじゃん。』

俺は璃子が気にしてる体型の変化さえも楽しんでいて

『だから!』

腰の辺りだとか下腹部だとか嫌がるところばかり撫で回し 初めて抱いたあの日を思い出したりしていた。

『柔らけぇ。』

俺と付き合うようになってコイツにどれだけ苦労かけたんだろ。

コイツはみるみる痩せていった。

酷いときには背中の肋の骨が浮き出るほど痩せこけたっけ

『痩せなくていいからな。』

『そうはいきません。』

『じゃ 浮気する。』

『え…』

『ウソ。』

『…。』

『ウソだって。』

『…。』

だから、あのときに戻ったようなこの体型が俺には嬉しくてしかたがない。

『浮気するの?』

『しねぇよ。』

『ウソ…するんでしょ?』

『しねぇって。』

『…。』

『だからぁ。』

俺の腕からくぐり抜け落ちたパジャマを手に取りさっさと身に付けていくおまえを後ろから強く抱きしめて

『…璃子だけだって言ってんだろ。』

耳元で言葉を紡ぐ。

『…ホントに?』

『俺ウソついたことあるっけ?』

『…ないです。』

クスリと微笑みあってもう一度重ねた唇

璃子の腕が俺の首に絡まる瞬間

『オ…オ…オギャー…』

…ったく

可愛い息子がいつまでやってんだと声を張り上げる。

璃子は俺の頬に軽くキスを落とすと

『恵く~ん。』

母親の顔に戻って俺の腕をくぐり抜けた。

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