続・あなたの色に染められて
第3章 知らない過去
…焦れったい
頂きはもうそこまで来てるのに…
『フッ…どうした?』
ほら また止めた。
さっきからもう何度目だろう
背を反らせて体を硬直させる一歩手前ですべての動きをピタリと止める。
胸の小さな粒を小刻みに捻る指に
『京介…。』
一番敏感な蕾を何度も転がすその舌に
『…苦しい。』
私のナカのただ一点を攻め立てるその長い2本の指も
『お願い…。』
『往生際の悪いヤツ。』
脚の間から意地悪に微笑むとその吐息がまた体の芯の部分を締め付ける。
『…もう。』
本当に焦れったい。
頂きに達すれば 熱を充分に保った彼を迎え入れられるって期待していたのに
『…ヤァっ…。』
何も言わないから また指も舌も一斉に器用に動かしはじめる。
でも もう私も限界…。このままじゃまた違う世界に旅立って戻ってこれなくなっちゃう。
…京介さんと旅立てなくなっちゃう
『…イ…カせて…。』
聞こえたかな…
聞こえたよね。だって 蕾を少し噛んだもん
『…うあっ……ハアッ…。』
待ってましたとばかりに蕾をさらに吸い上げて 指をグイッと奥に差し込んで
『ダメ…っ……。』
腰を震わせながら 達する私はいつもより大きな水音をあげていて
『すげぇ。』
指を抜くとポタポタと垂れる2本の指をペロリと舐めて意地悪に微笑んで
『…やめて…。』
『潮まで噴いちゃって…ホントおまえは可愛いな。』
さっきまで私の蕾を愛していたその舌を私の口内に浸入させる。
『んうっ……はぁっ…。』
絡まる舌は熱を帯びていて
『ほら ベロ…もっと出せって。』
息の整わない私の舌を吸い上げると
『…あっん……ンハッ…。』
彼の熱が私の体内を浸食した。
荒々しさのなかに優しさが見える京介さんの腰使いに私の体は一気に彼色に染まる。
汗ばんだ背中に腕を回して
『…抱っこ。』
『ハイハイ。』
さっきまであんなに躊躇っていたのに 彼を迎えてしまえば大胆になるもの
『…んっ…当たるぅ…。』
彼の首に頬を埋めて奥に感じる熱に酔いしれて
『気持ちいいよ…京介。』
何度も果てたこの体
『もうイクのかよ。』
熱をグッと締め付ければ言わなくたって その薄い唇が私の唇を塞いでくれる
『…京介…もっと…。』
ヤキモチを妬いた私はもっと彼色に染まりたくてねだってしまう。