
想うこと。
第5章 第4章
顔に熱が集まってくるのが、自分でもわかる。
「早く、その手退けてください」
「海東君がやめてよ」
「じゃあ力ずくでいきますよ」
そう言って海東君の手に、より力が加わった。
もうダメかも…と思った時に
「佳苗〜?どこにいるの〜」
未奈の声がした。
海東君の手が一瞬緩まったのを見計らって
その場から逃げ出した。
後ろにいった海東君は何か言ってたけど
私はそれを気にすることなく、未奈の元に向かった。
「未奈、ごめん!迷ってた…」
「もーっ、心配した!早く戻るよ?
みんな待ってる」
