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デリヘルの店長辞めました。

第5章 Aさん


あぁ・・飽きちゃったのかなぁなんて
店長などと話ながら居るとなんとAさんからのご予約☆

そしてAさんのところに向かい扉を開けるとそこには、
右腕にギプスをはめ、右目には眼帯をした痛々しいAさんの姿がありました。


「・・・Aさん!!!!どうしたの・・・」

「ふふふ・・ちょっとね・・。まぁ。。上がってよ」

そういって部屋に招き入れてくれました。
二人でソファーに座ると左手で私の手を握りながら少しずつ話してくれました。


「この間帰ってからね。スミレがいつも息子を大事にっていうから・・息子が障害になるのであれば、息子に了承してもらおうと思ったんだ・・そうしたらスミレは僕と結婚してくれるかなって・・」


!?!?!?!?
何言ってんのこの人って思ったのが本音です。


「だからね、帰ってからスミレの事息子に話したんだ。お父さん結婚したい人が居るんだって。」

「え・・で・・え・・?」←テンパり中

「息子がどんな人だって聞くからね・・お前と同じ年のデリヘルの女の子だよって言ったら顔を真っ赤にしながら突然怒鳴ってきて近くにあるものを僕に投げてきて・・投げるものが無くなったら馬乗りになって僕を殴ってきたんだ。
昔はあんなに小さかったのになぁ・・いつの間にか僕を投げ飛ばす位大きくなってたんだね・・笑」

そう微笑みながら話すAさんに

多分そこ喜ぶとこじゃない。って冷静になりました。


「結局さ、いろんなとこ怪我しちゃってなかなか会いにこれなかったし、結局息子は許してくれないし、ますます話してくれなくなっちゃったよ・・でもまだ僕はあきらめてないよ?いつか息子に認めてもらえるように頑張るから!!!!」

そうまた何かを決意したかのようにキラキラな笑顔で笑うAさんに「あ。うん。そっか。」

てしか言えなかった私。

そりゃ思春期の男の子に風俗のねーちゃんと再婚したい!
しかもお前と同じ年だ!なんて言ったら怒りますよね。

それからもAさんは私に会いにこのお店を辞めるまでの間呼び続けてくれました。

ただやっぱり怪我が絶えなかったので、息子さんとの喧嘩は絶えなかったのだと思います。

Aさん編終了

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