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愛してるのに,愛せない

第2章 HR研修

私は壁を向いて寝ていた







だっちゃんはよく見えなかったけれど








私の目の前にいることは確かだった








「みんなから話聞いたよ.辛かったな.」








低くて,小さな声








でもすごくあたたかくて








心地よい声








だっちゃんの声を聞くだけで








また涙があふれてくる








「ちあき…かおみせて…」








だっちゃんが静かにそう言った








涙で濡れた顔を見せたくはなかったけれど








今はだっちゃんの顔が見たい








声がききたい








そう思い,ゆっくりと顔を上げた








「ちあき…」








私の顔をみただっちゃんは








とても悲しい顔をした

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