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修練の鏡と精霊の大地

第3章 冒険の旅へ

 遠くから妖精の住民が、石を投げたり棒で加勢したりするが、如何せん妖精達は非力。


 持っている精霊を呼び出すも、同じようにパワーが無いため力にならない。


「うおらっ!!」


 コウヤが斧を片手に斬りかかる。


『ザクッ!!』


 斧はクモの腹の表面を傷つけただけで、致命的なダメージは与えられなかった。


「クソッ!! 伝説の勇者の斧を持ってもダメかよ!!」


「えっ!? 勇者の伝説の武器ってそんなにあるの!?」と球也はどうでもいいことを気にする。


 コウヤがクモに押さえつけられた。


「ウアーッ!!」


 レスラーと言えど、巨大な怪物に上から押さえつけられると一溜まりもない。


「やべぇ……おい!! キュウ!! なにしてんだ!!」


「うわわわ……腰が抜けてあきまへん」


 万事休す……と思われた。


 故意の奇跡が起こるまで……。


 球也とコウヤの顔に、ホースでかけられた様に水がかかる。


「?」


 球也は自分の顔を撫でた。


「あっ!!」


 パワーリーフ(球也ネーミング)か貼り付いていた。


 コウヤの方に目を向ける。



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