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修練の鏡と精霊の大地

第11章 現実世界と大仕掛けの間

「いけーっ!! ソーヤーーっ!! このまま上まで破壊しろーーっ!!」


『ドカーーン!! ドカーーン!! ドカーーン!! ドカーーン!!』


 木は休むことなく、天井を破壊し続ける。


 ソーヤは凄かった。本気の精霊の力を見た。


 手に乗るほどの小さな体で、これほどのパワーを生み出すソーヤが、ものすごく大きく見えた。


 そして、ついに……




 木の先端は、最上階の天井に突き刺さった。


 鉄柱樹の成長がとまった。


 着いた。


 かなり荒い突破だったが、なんとかたどり着いた。


 奈美と球也はしっかりと抱き合った。


 球也が無事だったことと、奈美が話せるようになったこと。それと、一気に最上階に着いたことの喜びが、そうさせたのだ。




 ソーヤは……


 それから、ピクリとも動くことはなかった。










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