
キラキラ
第31章 イチオクノ愛
「翔くん……シャツ」
松潤が声をかけると、ほんのり色づいた肌の翔ちゃんが、ゆるゆると手を上にあげた。
松潤は、翔ちゃんの頬にキスをしながら、その上半身から、たくしあげられたシャツを魔法のように取り去った。
おお……スマート!
俺、にのちゃんに、ばんざーいって言ってるけど、こんなのもありだなぁ…。
でも、カッコつけてるって思われちゃうかな。
腰を飾棚に擦り付けながら、襲ってきてる排泄の欲を散らす。
ああ……俺もしたい……。
にのちゃんと抱き合いたいよー…。
なんか超欲求不満……。
ここで出してもいーかなぁー。
松潤に怒られるかなー…。
悶々としながら、目の前の二人を見つめる。
「ふぅ……」
ようやく息が整った翔ちゃんは、ぼんやりと汗ばんだ髪の毛をかきあげた。
全裸で横たわる翔ちゃんは、恐ろしく艶やかで。
男っぽいと思っていたその体は、松潤という恋人に組敷かれていると、しなやかな白豹のようにもみえ、色気すらある。
不思議。
松潤が、翔ちゃんに覆い被さって、頬にキスをし小さく尋ねた。
「……気持ち良かった?」
「……聞くな」
「いーじゃん……聞かせてよ」
「言う必要ねーだろ」
「じゃあ……イタズラするよ……?」
「ふふっ……意味わかんねー」
じゃれあうような言葉の応酬。
くくっと笑った松潤は、おもむろに下も全て脱いで、裸になった。
彫刻のような美しい筋肉が目の前に現れる。
お尻のラインまで、完璧にできあがってるこの体はまさしく芸術品のようだった。
眩しそうに、翔ちゃんが一瞬目を細めた。
分かる。
見惚れちゃうね。
絵画のモデルになれそうだね、松潤。
そうして、再び、覆い被さってきた松潤の体を、翔ちゃんが慌てて支えた。
「え…ここで……すんの?」
「だめ?」
「背中いてーだろ。やだよ」
「じゃあ…そこ座って」
チュッと音をたてながら、翔ちゃんの体のあちこちにキスを降らし。
怪訝な顔をしてソファーをみやる翔ちゃんの腰を支えて、二人はソファーにもつれ込んだ。
