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キラキラ

第33章 🌟🌟🌟🌟🌟


「……そうなんだ……」

「ヨシノ様らしいですよね」



そういって、幸せそうに微笑むタエを見てて思う。
……ミヤと離れたくないから、タエは結婚しなかったらいいのになんて……一瞬でも思ってしまってごめんって。



大体にして、まわりに反対されてるっていうから、もっと苦悩に満ちてる顔をしてると思ったのに。
タエの雰囲気はずっとフワフワしてる。

きっと妃になるとか関係なくて、究極、愛する人のそばにいれるから、タエは幸せなんだ。

でも、現実はそんな簡単な問題ではないから。
タクヤ様はピリピリしてるし。
ミヤも、なんだかモヤモヤしてる感じだったし。


みんなの温度差が違いすぎるから、俺も迷ったけど。
だけど……


俺なりに考えて。
すっごいすっごい考えて。


結論。

陛下にタエを売り込むついでに、俺はミヤを連れて帰るって宣言してしまおう!

に、落ち着いた。


跡取り?
そんなん知ったこっちゃない。
そこは俺も主張させてもらうんだから。
ミヤがいないと困るって。


よし、決めた。


とるべき方向性を決めたら、霧が晴れるように一気に気分が楽になった。

なにか不測の事態がおきたらそのときはそのときだ。
もともと味方なんかいない。
一人だもん。
怖くねーぞ!


善は急げと、俺は立ち上がって。
ふと、ソファに座ってる二人をゆっくり見下ろした。


オーラが半端ないイケメンな王様と、癒しのお妃様が、並んで座って、俺を見つめてる。

俺は、ふふ、と微笑み、そっと声をかけた。


「タエ……幸せになってね」


タエの頬がみるみる朱に染まった。
タクヤ様は照れたように、口元だけで笑った。



……胸をはって……この国の妃になってね……

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