
キラキラ
第33章 🌟🌟🌟🌟🌟
俺らの関係はトップシークレット中のシークレット。
だから、間違ってもそんな素振りなんてみせちゃいけないし、気づかれるなんてもってのほかだ。
だから……ミヤの答えは正しい。
正しいんだけど!
俺は、静かにまわれ右して部屋に戻った。
泣くもんか、泣くもんか、と腹のなかで呪文のようにとなえながら、マリウスのいれてくれた紅茶を二杯もおかわりした。
その後、お腹がすいてない、とディナーを断り。
お風呂を勧められたけど、足の怪我を理由に丁寧に断り。
「……具合でも?」
少し心配そうな顔をするマリウスから目をそらし、
「大丈夫、もう……休みます」
と、早々とベッドに潜り込んだ。
頭まで被った暗い布団のなかで丸くなる。
慰めてくれるショウもいない。
好意の固まりの言葉をかけてくれるジュンもいない。
そして……抱き締めてくれるはずのミヤも側にいない。
一人でも頑張ると、今朝決めたはずなのに、自分の脆さに、我ながら笑いがこみあげる。
ミヤのいうことは建前だって分かってるよ……。
でも、否定されるのを目の前で見るのは、なかなかきついものがあるな。
泣くもんか、と再び呟く。
鼻の奥がツンとしてきたから、乱暴に鼻をすすりあげ、顔を枕に擦り付けた。
カエラは、どちらかといえばミヤの残留を望んでいるみたいだ。
だとしたら、あまり彼女に国王陛下との繋ぎをお願いしたら迷惑がかかるかもしれない。
……やっぱり……自分でなんとかするか
城に迷ったふりして、陛下の部屋をさがして、直談判だな。
