
キラキラ
第33章 🌟🌟🌟🌟🌟
やがて、涙も枯れ、すがりつきながらしゃくりあげていた呼吸も落ちついたころ。
ひたすらに俺の背中を擦ってくれていたミヤの手のひらがとまり、ゆっくりと体が離された。
見上げれば、さっきまでの硬い表情が、嘘のような柔らかな笑み。
その茶色の瞳は、やっぱ陛下と一緒だ……と思っていたら、涙でペタペタな俺の頬に、ミヤの神経質そうな指が優しく触れた。
何度かゆっくりと擦られて、やがて傾いてきた顔に気づく。
俺の半分開いた口に、ミヤの唇がそっと重なった。
2ヶ月ぶりのキス。
ショウとも違う。ジュンとももちろん違う。
今までに何度も交わしてきた、柔らかで少し薄い唇はなんだか懐かしくて。
俺は目を閉じて、ミヤの感覚だけを追いかけた。
何度か優しく唇を食み、顔を離したミヤは、俺の、泣いたせいで汗ばんだおでこにも、そっとキスをして。
「……しょっぱいです」
「…………だろうね」
素直な感想を述べたミヤに、俺は笑って、もう一度ミヤに、ぎゅっと抱きついた。
