テキストサイズ

キラキラ

第33章 🌟🌟🌟🌟🌟


そう。これが俺が言いたかったことだよ。

お前が怒ってるかもしれないと思って、怖くて、今度折りをみて伝えようと思ってたけど。

俺は、固まってるミヤに、笑いかけた。


「お前と帰れないのは、すごく辛い。でも思ったんだ。お前が王子なら……俺たち結婚できるんじゃね?って」

「……」

「それが何年後になるか分からないから、そこはすごくすっごく嫌だけど」

「……」

「ねぇ。聞いてる?」


ミヤは、口を開けてぽかんとしてる。
考えもしてなかったんだろうな。

でも、俺も考えがここに至ったのはつい先日。
それまでは、お前と帰るんだって、目先のことしか考えてなかったもん。

それに……確実な約束ではないのも事実だ。

どんなに望んでも、状況次第では、そんなうまく結婚なんてできないかもしれない。

だから……だから。言ってみれば、これは人生をかけた大博打だ。

うまくいけばめでたしめでたし。

でも。そうでなかったら、これでお別れかもしれない。


期待半分、不安半分のこの賭け。

だから……実は俺はすごく怖いんだ。


ねぇ……ミヤはどう思う?




俺がじっと黙って、ミヤの返事を待っていたら。


「…………盲点でした」


彼は、ぽつりと呟いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ