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キラキラ

第35章 屋烏之愛


「なにすんだよっ」


身をよじるが、足の上に乗られ、上から肩を押さえつけられたら、どうにもできない。

自分のおかれたシチュエーションに、冷や汗がでる。


これさ……よく、ドラマでみるレイプまがいのヤバイやつじゃねーの??


ここは学校だし。
櫻井もいるし。
そんな事件性のある出来事に巻き込まれるなんてないと勝手に思ってたけど。


するりと体操服のすそをめくられて、悪寒がはしった。


「おまえ何考えてんだ!二宮関係ねぇだろっ」


櫻井が怒鳴りながら走り寄ろうとしてくれたけど、一瞬早くもう一人いた外部の人間にとめられた。

那須の冷ややかな声が響く。


「言ったでしょう?手段は選びません。あなたが俺のものになってくれるって言ってくだされば、すぐこの子を解放します」

「脅迫かよ!違うだろ!それとこれとは!」

「俺にしたら一緒です。方法のひとつなので」

「はっ……バカか、てめーは!」


二人の言い合いを聞きながら、俺も自分でなんとかしようと暴れ続けた。

でも、体格と雰囲気からして明らかに大学生。
しかもなんのスポーツをしてるんだか、体ができあがってる。

……非力な俺と、あまり喧嘩をしなそうな櫻井じゃ、お話にもならない

そういう間に、俺は体操服を胸までめくられ、ゴツゴツした手で素肌を触れられ始めた。


気持ち悪い……!


滅茶苦茶に暴れたいのに、体が動かない。
声が出ない。
汗が吹き出してきた。

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