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キラキラ

第37章 寵愛一身


仕方なく、そいつについて、ファーストフードを
出た。

そいつの肩で風を切る歩き方に、前方から歩いてくる人々は自然と左右に避けていってるようだ。

そして、どうみてもヤンキーとは程遠い姿の俺が、そいつの後ろを、とぼとぼついていってるのを見て、誰もが興味深そうな視線を送ってくる。


……これ、俺カツアゲでもくらってると思われてんのかなぁ……


怖くはないけど、なんか恥ずかしい……


顔を見られたくないから、うつむきながら歩く。



……どこまで行くんだろ


あまり離れたら、松本に心配をかけてしまう。


そのうちに、そいつは商店街をぬけ、川沿いの道を歩きだした。
この先は、このへんでも屈指のヤンキー校がある。

そんなところ連れ込まれたら、逃げ出せない気がする。


まずいな……


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