
キラキラ
第37章 寵愛一身
俺が腕をまわしたことで、松本はさらに強く抱きしめてきた。
互いの心臓の音が重なって聞こえるんじゃないかってくらいぴったりと抱き合う。
松本の肩ごしにみえる空を見上げ、彼の肩の熱さを感じて、俺は、しばらくじっとしていた。
松本が、何度も俺に頬擦りするようにして、時々頭にキスしてくれて、それが心地よくてうっとりしてると、不意に腕が緩まった。
松本が、熱っぽい目で俺を見つめてくる。
「…………」
「………………」
やっぱ、男前だな……、と思っていたら松本が首を傾けてきて。
あ、キスされる、と思った瞬間、俺の唇に熱くて柔らかいものが重なった。
「…………ん」
優しく何度か啄まれ、すぐに口づけは深くなる。
それは、准一とした、おままごとのような不意打ちのキスではなく、ちゃんとした恋人としてのキスで。
………久しぶりのふれ合いに、なんだか、胸が熱くなってくる。
やがて、するりと入り込んできた松本の舌は、すぐに俺の舌を捉え、絡まってきた。
「………ん…っ」
息がしづらくて、思わず声をあげたけど、松本は、俺の後頭部をささえたかと思うと、ここは学校ですよ、とつっこみたくなるほどの、さらに激しいキスを仕掛けてきた。
