
キラキラ
第37章 寵愛一身
なに……これ……
松本の熱に、とろとろに溶かされてゆく。
気持ちよくて流されてゆく。
いつしか俺は、松本の背中にしがみつくような体勢で、キスを受け入れていた。
普段の俺なら、こんな場所でこんなこと絶対やらないのに。
きっと准一が学校まで乗り込んできたせいだ。
……あいつのせいで俺までおかしくなってる。
松本の手が俺の制服のすそを引っ張りあげ、そのすきまから直に俺の背中を擦ったのがわかった。
大きな温かな手のひらが、二度、三度と素肌を滑り、そのたびに、ぞくぞくする。
脇腹を撫でられ、思わず、声が漏れた。
「ふぅ……ん…」
なんだ、今の声!
自分の甘い声にびっくりしたと同時に、
『業務連絡。三年生の先生がたは職員室にお願いします』
男性教師の放送が入り、我にかえった俺は、松本の胸を押した。
